議場での一般質問内容です。

練馬区議会民進党・無所属クラブを代表して一般質問を行います。区長ならびに関係理事者の誠意ある答弁を求めるのであります。

はじめに、コミュニティデザインについて伺います。

コミュニティデザインという言葉は、なかなか聞き慣れない言葉のようですが、すでに1960年頃から使われ、主に、ニュータウン建設の過程の時に、人と人とのつながりを形成するには、住宅の建設とその周辺に、公園やコミュニティセンター等を配置していくことで、自然と人々のつながりが生み出されていくというハード面の「ランドスケープ(風景)」を中心としたデザインでした。

ところが、50年が経ち、この「コミュニティデザイン」も発想や視点が変化してきているとのことです。

その背景には、100万人以上いるといわれる鬱病患者。年間3万人の自殺者や3万人の孤独死者。地域活動への参加方法が分からない定年退職者の急増や高齢者たち。自宅と職場、自宅と学校以外はネット上にしか知り合いがいない若者等。社会の状況や生活の変化により、住宅や公園の物理的なデザインだけでは、人間関係づくりが限界になっていることから、今後、より一層の人口減少と少子超高齢化となる社会現象に向けて、地域の課題等を人のつながりや住民が主体となって解決していくようなしくみつくりへ、シフトしてく時代が求められていくとのことです。

区長も「区民参加と協働は私にとって原点であり、目標であり、「区民参加と協働の区政」を大きな柱の一つに。と示されています。

「コミュニティ」といえば、土地でつながる「地縁型」の町会・自治会が中心となり、これまでは、地域課題の解決も担っていました。現在、「町会、自治会連合会」は17支部252団体で組織され、地域振興課地域コミュニティ支援係が窓口となって、様々な地域活動紹介やホームページや加入促進向けのパンフレット、補助金事業等がされていますが、近年、新たな住民となる人々を含め、町会・自治会への関心が薄く、メリットもない、となかなか加入率が伸びない状況と、組織の高齢化が進み、携わる平均年齢も高くなっている等、どの自治体も施策に苦慮されています。

品川区では、条例を策定し加入促進を促していますが、なかなか難しいようです。

近年の区の人口数や地域の特長や課題が多様化していることから、地域毎で迅速に課題が解決できるようなまちづくりと地域力を高めていくのが今後の課題と考えます。

区民の参加型事業を推進している窓口を調べたところ、「協働推進課」のNPO等市民活動・区民との協働・地域活動支援事業があり、外郭団体の「みどりのまちづくりセンター」では、中間的な立場から区民との協働型まちづくり事業を。また、区民のボランティア活動においては、練馬区社会福祉協議会で取り組まれていました。他にも、様々な事業も

あるようです。

ところが、このように、区民が活動事業に参加されても、地域との連携や地域コミュニティの形成とまで結びついていかない現状を感じています。

今後は、行政と区民や地域の町会・自治会と住民が、ともに地域力の醸成を図ることへの「コミュニティデザイン」の手法が必要と考えます。

地域にあったデザインをどのようにしていくか、長い歴史のある町会・自治会組織に、直接的な対応や働きかけではなく、まず、専門家を招いた関係部局の研究と連携を図り、構築していくことを提案しますが、区のご所見をお訊かせください。

次に、地域包括ケアシステムの構築について伺います。

当区の高齢者数は他区に比べて高く、団塊の世代が後期高齢者となる2025年問題もあることから、今後の医療・介護保険法改革による基礎自治体への移管や地域包括ケアシステムの構築のための課題は、山積していると言えます。

現在、本所4ヵ所・支所25ヵ所の地域包括ケアセンター(高齢者相談センター)が機能していますが、地域によっての高齢者数や高齢化率も違い、それぞれに地域特徴もあります。

それだけに、今後の地域包括ケアシステムの構築に向けては、センター機能の強化や体制づくりが重要になりますが、現在のセンター数の体制や職員の人員配置は十分なのか、支援体制の充実に向け、まずお訊かせください。

今年1月1日付けの高齢者を含む世帯数約11万2千世帯は、全世帯約35万5千世帯のほぼ3分の1となっており、特に、長く企業社会で過ごし、地域での居場所を見つけることが難しい世代が増えていることから、25か所の支所で、全高齢者を地域住民と見守りや

介護予防、ひろばづくり等、何もかもセンターが中心となって進めていくのは、より一層の業務の繁忙となるのではないか、と心配をしています。

ですが、区には、元気高齢者数や介護サービス事業者数も多く、それが社会資源になると考えた場合、如何に、高齢者に動機付けから参加をしてもらい、人や地域とつながりをつくり出せるか、のマネージメント力が求められます。

東京都による「福祉先進都市・東京の実現に向けた地域包括ケアシステムのあり方検討会議」の最終報告においては、地域包括ケアシステムの実現に向けた3つの視点に「地域の実情に即した展開」「分野横断的な施策と取組」「多様な主体の参加と協働」としております。

コミュニティデザインの取組みは、福祉のテーマから見つめると比較的解り易く、また、まちづくりの肝になると言われているだけに、コミュニティデザインの手法をセンター機能に取り入れ、地域包括ケアシステムの構築をしていただきたいと思いますが、区のご所見をお訊かせください。

次に、精神疾患者への地域ケアについて伺います。

精神障がいといっても、法によって定義の違いがあります。

精神病・神経症・統合失調症・妄想性障害・気分障害などの精神疾患や、精神に作用する物質による急性中毒や依存症等、人格・行動・心理的発達・情緒によるもの等と病名や症状・治療方法も様々のようです。

精神疾患(精神病)は、若年の発達障がいから高齢化の進行に伴って急増しているアルツハイマー病等の認知症も含まれ、国内の患者数も320万人を超えており、40人に1人、一説によれば5人に1人が精神疾患を発症する可能性があると言われています。特に、疾患の中でも、こころの病気(こころの風邪)であるうつ病の割合は高く、誰でも発症する可能性のある病気ともいえます。

練馬区の外来通院医療費制度を利用している方は、現在、10000人を超えているとのことです。そこで、まず、近年の精神疾患の特徴と傾向についてお訊かせ下さい。

厚労省の「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」最終報告書では、精神疾患にかかった場合でも、地域で安心して自立した生活ができるようにするためには、質の高い医療と症状・希望に応じた適切な医療・福祉サービスの構築が必要になると示しています。

区も、保健所を中心にした相談・アウトリーチ・講演会等の実施、23区初の「地域精神保健相談員」も配置、子ども発達支援センターやスクールカウンセラー、ういんぐ・きらら等4ヵ所の地域生活支援センターと、様々な支援体制の提供がされています。

この分野の症状や回復の流れには、   個人差があり、また、症例やデータ研究も少なく、個別性の高い治療方法と時間を要する病気と言えますが、早期発見と早期治療が、病気への長期化・重篤化にならないことから、医師や専門職だけではなく、周囲の人たちの理解と地域生活が送れるような関係づくりや支援体制が必要になるのでないでしょうか。

現在、区では、子育ての地域支援の一つに、平成11年よりスタートした、育児支え合い「練馬区ファミリーサポート事業」があります。地域で子育て支援の担い手の育成事業で、誰もが援助会員になれることができ、区内4か所で行なう、区の実施する保育に関する24時間の講習を受講し、修了後は、地域で活動できるというものです。

精神疾患の分野にも、ぜひ、このようなしくみを取り入れ、支援体制の構築をぜひ進めていただきたいと思います。

様々ある民間の心理学関連の資格を取得していても、明確な資格ではないこと、また、対応や関係性の難しい分野でもありますが、区が開催する研修や講習を受講され、その方たちが、地域の理解者となり、また、ピアサポーターのような役割も担っていただけば、まさしく共生社会の実現になると言えます。区のご所見をお訊かせ下さい。

次に、子どもの自転車安全対策について伺います。

自転車は通勤、通学や買い物、また近年では、環境への意識や健康志向も高まり、身近で便利な交通手段のひとつとして多くの区民も利用していますが、平成26年に区内で発生した交通事故での死傷者数のうち、34%が自転車利用者とのことです。また、子どもの自転車に関連した事故数も増加傾向にあるとのことです。

今年5月、国分寺市で生後7ヵ月の乳児をおんぶしていた女性の自転車が乗用車と接触し、転倒した際、乳児の頭が地面に強打され死亡するという痛ましい事故が発生しました。

自転車に同乗できる定員数とその方法は、都道府県の規則によって定められており、東京都道路交通規則では、16歳以上の人が、6歳未満の幼児1人をおんぶ紐などで背負って自転車に乗ることができると定めておりますが、この根拠は、対面抱っこの場合は、ペダルをこぐ足が当たることで、バランスが取りづらく視界も妨げられ、転倒した場合は乳幼児が下敷きになりやすいことから、おんぶのみとしています。おんぶの場合でも、同様に危険と隣り合わせであることを考えれば、子ども連れ時の望ましい自転車使用は、安全基準を満たした「幼児2人同乗基準適合車」(幼児同乗用自転車)での補助いす使用で同乗できるまで控えとほしいともアドバイスをしています。

ですが、自転車での移動手段は大変便利で、特に、二人目に小さな子どもを持つ子育て世帯は、乳児の首が据わる5ヵ月~7ヵ月頃から、おんぶや抱っこをしての利用が現実の ようです。それだけに、子どもの命を守る責任への意識と啓発がより重要になります。

そこで、保護者向け、特に、乳幼児をかかえている世帯から、しっかりと啓発していくために、まず、母子手帳を配布する際、乳幼児から自転車を利用する際の注意点等を記載したパンフレットを作成し、配布するのはいかがでしょうか。ご所見をお訊かせください。

子どもにはヘルメット着用していくことは、子どもが補助いすを使用するようになった時から、使用するのが望ましく、道路交通法改正で努力義務として明言化されています。

また、4人に3人の保護者が、自転車を運転した際に、危険を感じたとの声もあることから、どんなに細心の注意を払っても、事故に巻き込まれることの可能性も考え、子ども用のヘルメットの着用は大変重要となります。

平成20年に行っていた幼児用ヘルメット購入助成事業により、現在では、様々なヘルメットも開発され、子どもらも好んで着用  するようにもなりました。保育園の通園時には、ほとんどの保護者が自転車を利用し、また、一人乗り自転車を始める幼児・小学校生を持つ保護者に向けての着用率が高まるよう啓発推進をしていかなくてはならないでしょう。

そのためには、保育園・幼稚園入園、小学校入学の際など、折に触れ保護者に啓発していく小冊子の作成と配布を希望しますが、ご所見をお訊かせください。

次に児童相談所の設置についてお伺いいたします。

全ての児童が健全に育成され、児童虐待について発生予防から自立支援まで、一連の対策の強化等を図るため、今年5月に児童福祉法が改正されました。

この児童虐待については、近年、深刻な状況となり、全国の児童相談所における虐待相談に関わる相談対応件数も、平成26年度では8万8931件と増加傾向にあり、23区としての相談受理件数も3万5296件、虐待相談対応件数は8427件、虐待による死亡事例が年間50件を超えるという件数の痛ましい報告がされています。

今回の児童福祉法の改正内容は、理念の明確化等を含めた四本の柱からなり、今後、迅速・的確な対応ができるよう特別区毎に児童相談所の設置することが明記されています。

この児童相談所の設置に至った背景は、平成22年に発生した都で管轄する児童相談所と江戸川区で管轄する子ども家庭支援センターとの連携不足が最大の要因になったことからでした。

現在、区としても、児童相談所との連携不足の解消と職員スキルの向上を目的として、児童相談所と家庭支援センター間、人材派遣に対しても、率先して連携強化に努めていると聞いておりますが、この児童福祉法の改正について、まず、区はどのような認識でおられるのか。ご所見をお訊かせください。

これまでの間、特別区長会の中でも児童虐待に対する迅速・的確な対応として、相談所の設置に関する議論がされてきました。練馬区は、妊産婦から切れ目なく、地域に根差した福祉行政を担ってきた実績もありますが、今後、基礎自治体毎に設置を進めていくとなれば、区がこれまで行なってきた、身近な場所での見守り・寄り添い型の支援業務に加え、都の児童相談所が行なっている広域的な対応業務や専門的な児童心理司、医師又は保健師、指導・教育担当の児童福祉司、弁護士らの配置の義務付けや、医療機関や学校や地域団体等との連携へと、今まで以上の業務強化になることが予測されます。

このように、現在の法改正のままの児童相談所の仕組みを区が担っていくとなれば、スキルの高い人材確保や財政的な裏付けも必要となります。

総合的な組織拡充が不可欠となること、また、広域運用になれば、都と設置区との調整や幅広い制度の活用、福祉施設の入所に向けての協議を進める等、スピード感を求めながらも、拙速な判断がかえって大きな混乱を招くことにも繋がりかねないことから、設置に対しては、他自治体も含め実務的な議論を慎重に深めていくことが重要と考えます。区のご所見をお訊かせください。

次に防災対策についてお伺いいたします。

東日本大震災から5年以上が経過し、未だ、復興半ばの中、今年4月には、「全国地震動予測地図」には1.3%と発生率の低い熊本市に、まさかの震度7クラスの地震が二度も発生、また、立て続けの台風や局地的な豪雨による大災害や新たな地震への不安など、誰もが不安を抱えていると言えます。

被害に遭われた多くの方々や関係者に、お見舞いを申し上げるとともに、私たちも決して他人事ではなく、同様な事態や災害が起こりうることを見つめた備災・減災・防災に向け検証・修正していくことが大切となります。

以下、何点か伺います。

まず始めに、発災時においての業務遂行体制について伺います。

熊本地震の時は、練馬区も、いち早く特別区長会等と連携し、被災建築物や宅地の応急危険度の判定、罹災証明の発行、生活保護関連業務等、自治体支援をするために、区職員を積極的に派遣されたとのことは評価させていただきます。

このように、各地で災害が発生した際には、瞬時な応援体制をされていますが、今後、起こりうる可能性が高い首都直下地震や自然災害による甚大な被害が当区でも起こった時には、逆に、様々な自治体に応援職員をお願いし、助けてもらわなくてはなりません。

当区も災害が発生した場合には、被災自治体としての応援要請を、長野県上田市、群馬県前橋市、埼玉県上尾市等と職員の派遣を含む相互応援協定を結んでいるとのことです。それだけに、各自治体から派遣される応援職員の方々の能力が、十分に活かされるよう、日頃から体制を整えておくことも必要かと考えます。

東京大学生産技術研究所は、発災初期の段階から迅速に行政の業務を円滑に進めていくためには、国や他の自治体との連携が重要となり、国や地方自治体が被災地に応援職員を派遣し合えるよう、平時から自治体関係との付き合いや災害時の応援協定の確認、姉妹都市としての機能と受け入れる側の体制が重要になると分析をしています。

災害時、他自治体との「災害時相互応援協定」の下、当区も、応援職員の受け入れが体制となります。協定自治体との取り組みや情報交換や情報共有等、相互の関係強化に向け、どのように進められているのでしょうか、また、様々な応援職員が、発災時から入られた際、各所管の受け入れ体制づくりはされているのでしょうか。併せてご所見をお訊かせください。

「練馬区地域防災計画」も平成26年度修正され、具体的な行動計画等が示されていますが、ここ数年、各地で起こっている災害状況も教訓として、常に、当区の現状に照らし合わせ、必要による計画の見直しや各団体や区民への情報発信をされることが「活きた計画」になると考えます。

現在、区も更なる地域における防災強化に向け、様々な訓練等が各地域で実施されていますが、こうしたことを区民に向けて、周知・広報をすべきと考えますが、ご所見をお訊かせください。

あらゆる災害が発生しても、区民のいのちと財産が守れる様、自治体間の相互の連携関係と各分野でのより一層の防災力強化に努力されていくことを期待し、この項を終わらせていただきます。

最後に、障害者等施設の防犯対策及び共生社会についてお伺いいたします。

今年7月末に、相模原市の障がい者施設「津久井やまゆり園」の障がい者殺傷事件は、各地の福祉施設に大きな衝撃を与えています。事件後の各施設への調査では、防犯カメラの増設や夜間の施錠徹底などの対策を講じていても「悪意を持った侵入者を防ぐのは難しい」との意見が多く、また、事件は職員が少ない未明に発生しており、福祉分野の慢性的な人手不足などの問題もあることから、現場では防犯対策に苦慮しているのが現状です。

これらの障がい者施設や介護施設などの社会福祉施設に関しては、これまで人員の配置や設備等に関し、厳しい基準を設けておりましたが、防犯に関しての基準は定められておりませんでした。このため国は、今回の障がい者施設殺傷事件を受け、障がい者施設などの防犯対策に関するガイドラインを新たに作成し、今秋を目途に全国の施設に通知する方針を固めたとの事です。

区長も、今定例会の所信で、この様な痛ましい事件を区内の施設で発生させないためにも、関係機関との連携を図りながら安全確保に努めるよう指導すると表明されました。確かに、練馬区の障がい者施設だけではなく、高齢者施設も含めるとかなりの施設が存在しています。また、保育園やホールなど公共施設数も加えれば、相当数にのぼります。それだけに、各施設において、それぞれの施設に応じた防犯力を如何にして高められるかは、重要な課題と考えます。

そのためにも、施設だけの対策として任せるのではなく、警察署員や専門家が施設に出向き、防犯対策の盲点や強化等のアドバイスをしていただくことや、施設側の管理者や防犯担当者も、近年の多様化する犯罪に対応できるよう、日頃からの対策や防犯力を身に付けることも、必要と考えます。具体的な取り組み等がありましたら、お訊かせください。

障がい者差別解消法が施行されたなかで、起きてしまった痛ましい事件は、大変残念なことです。二度とこのようなことが起こらないためにも、日頃の生活環境において、この法の目指す「ノーマライゼーションの精神」と障がいの分け隔てのない共生社会になっていくことが大切であり、スポーツを通して理解し合える効果は非常に高いと感じています。 区は、ユニバーサルスポーツフェスティバルを新事業として開催されます。今後も、このようなスポーツの取り組みを促進し、障がい者と健常者の垣根をなくす施策として取り組まれることを要望させていただきます。ご所見をお訊かせ下さい。

以上、縷々質問をさせていただきましたが、私たちの生活は、人と人のつながりの中で形成され、コミュニティデザインも、その時代・時代の背景や状況によって変化していくものといわれています。72万人の区民も豊かな社会資源の一つと考え、人と人のつながりの手法を活用したコミュニティデザインが構築されていくことを要望し、私からの一般質問を終了させていただきます。ご清聴ありがとうございました。

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